法人保険営業の初心者でも法人開拓アプローチに成功できるコツをご紹介します。契約単価の低い個人保険から契約単価の高い法人保険へマーケットチェンジしたい。ところが、マーケットチェンジしたくても、個人客と違って、どうやって社長に保険を売ればいいか分からない…。そう悩む保険営業マンも大勢いることでしょう。そんな保険営業マンはぜひここで解説する内容を参考にしてください。
法人開拓がうまくいかない理由とその打開策
先日の話です。ひょんなことから、とある保険営業マンと知り合いになり、仕事の相談に乗る機会がありました。その彼はカタカタ系生保の直販社員で、
- これまでは個人保険だけで営業してきた
- しかし、単価が低いので今後は法人保険にシフトしたい
- とはいえ、社長へのアプローチの仕方が分からない
こんな悩みを抱えていました。そこで、もう少し詳しく彼に話を聞いてみると、現状は次のような状況で法人開拓がうまくいっていないと分かりました。そして、「いったいどうすれば社長に保険を提案できるようになるのか?」「法人保険営業で成功するコツはないものか?」と、途方に暮れていたのです。
- これまで何度か社長にアプローチしたことがある
- しかし、運よく社長に会えても保険提案には至らなかった
- 保険の話を切り出した途端に断られてしまう
まず大前提として、法人保険営業では知っておいてほしいことがあります。それは、多くの社長は保険に興味も関心もない、ということ。社長たるもの、会社を経営するうえで他に考えるべきことが山積しているからです。従って、「保険の話を聞いてもらう」というスタンスでは社長へのアプローチは難しいと分かるでしょう。ならば、どうすればいいのか。法人保険営業ではココが重要なテーマになってきます。
法人開拓では社長のアタマの中身をスパイせよ!
人は自分の聞きたいことしか耳を傾けない生き物です。社長もしかり。よって、法人開拓では保険営業マンは話を聞いてもらうために、社長の興味や関心にフォーカスする必要があります。ここで社長のアタマの中身をスパイしてみましょう。ほとんどの社長のアタマの中身はこうなっています。
ご覧のとおり、たいていの社長の興味や関心は次のトピックに集約されています。とりわけ、「売上アップ」と「経費削減」は業種を問わず、社長を悩ませている共通の経営課題になります。
- 売上アップ
- 経費削減
- 資金調達(業種による)
- その他(人材採用・教育など)
このように社長のアタマをスパイすると、社長に話を聞いてもらうには「何をすればいいのか?」が見えてくるのではないでしょうか。そうです。もしあなたも「いったいどうすれば、社長に保険を提案できるようになるのか?」と悩んでいるのなら、まずやるべきは社長の興味や関心にフォーカスすることなのです。
法人保険営業アプローチ成功の秘訣
先述のとおり、業種を問わず、社長の興味や関心はおもに「売上アップ」「経費削減」「資金調達」などで占められています。これは言い換えると、“お金の悩み”といえます。そこで、保険を使って、社長の“お金の悩み”を解決できないかを考えて、それをアプローチの材料にします。例えば、法人保険を活用して、
などの社長の興味や関心にフォーカスした切り口でアプローチするわけです。こうした切り口を作れるかどうか。持てるかどうか。すべからく法人保険営業でダントツの成果を上げるトップセールスはこうした切り口を持っています。だからこそ、彼らは社長に話を聞いてもらえるのです。
本当に売るべきは「方法」である!
ここで重要なのは、あくまでも社長が欲しいのは「お金の悩みを解決する」という【結果】(○)であって、「保険」という【商品】(×)ではない、ということ。従って、あなたが社長に売り込むのは「保険」を使ってお金の悩みを解決する方法(アイデア)になるのです。ここ、重要なポイントです。
次の2つを比べてみてください:
社長、今ご加入の生命保険を見直して
保険料を節約しませんか?
社長、今の報酬を変えずに社会保険料を
削減する方法に興味はありますか?
あなたが社長ならどちらのアプローチに「話を聞いてみたい!」と思うでしょうか。当然、(B)のアプローチでしょう。すべからく世の中の社長もそう考えます。なぜなら(B)は「社会保険料の重い負担を何とかしたい!」と悩む社長にとって、まさに興味や関心のある情報だからです。それゆえ、あなたが(B)のアプローチを実践できれば、かなりの確率で社長に話を聞いてもらえるでしょう。
繰り返しますが、すべからくトップセールスはこうした社長に響くアプローチができる【保険販売ノウハウ】を持っています。残る問題は‟あなた”です。つまり、今のあなたが(B)のようなアプローチができる【保険販売ノウハウ】を持っているかどうか。これが法人保険営業アプローチ成功の秘訣です。
この記事のまとめ
繰り返しますが、社長は保険には興味も関心もありません。興味も関心もないのですから、法人保険営業では「保険」を前面に出してアプローチしても、社長はあなたの話に聞く耳を持ってくれません。「それならば!」と、まずは会うことだけを目的にして、保険の話はせずに、社長にアプローチしている保険営業マンもいます。もしあなたもその1人なら、これまでをよくよく振り返ってみてください:
「そのやり方で本当に保険提案まで持っていけましたか?」
冒頭の相談者と同様、保険の話を切り出した途端、たいていは「ノーサンキュー!」と社長に断られていることでしょう。そりゃあそうです。社長は保険の話を聞く準備ができていませんから、あなたが保険の話を切り出した途端、「売り込まれる!」と警戒心がMAXになります。結局、法人保険営業では、このやり方も保険を前面に出したアプローチと同じなのです。
法人保険営業成功のコツは、まずは社長の興味や関心にフォーカスする。次に、社長の興味や関心に寄り添って、保険で貢献できる方法(アイデア)を考える。最後に、保険で貢献できる方法(アイデア)を見つけたら、それを切り口にアプローチする。当たり前の話です。ここで解説した内容をぜひ実践してください。