保険営業の法人開拓は個人開拓より簡単!その2つの理由と3つの成功ポイント

なぜ法人保険の新規開拓は個人保険よりも簡単なのか?~その2つの理由

多くの保険営業マンが「法人保険営業の新規開拓は難しい…」という先入観を持っています。しかし、実は保険営業では個人保険の見込客を探すよりも、法人保険の見込客を探す方が圧倒的に簡単なのです。なぜか。今からその理由と保険営業マンが法人開拓を成功させるポイントを解説します。




保険営業の法人開拓が簡単な2つの理由

まずは保険営業では法人保険の見込客を探す方が個人保険の見込客を探すよりも簡単な理由についてです。その理由は大きく2つあります。この2つはいずれも個人保険の新規開拓にはないメリットです。

理由#1.法人開拓リストが容易に手に入る

個人保険の新規開拓も、法人保険の新規開拓も、見込客を獲得するにはアプローチするための営業リストが重要な役割を果たします。営業リストがなければ、新規開拓の方法が限られてくるからです。この点において個人保険営業の新規開拓は圧倒的に不利といえます。保険営業に限らず、個人客相手のビジネスでは営業リストの入手が難しいからです。誰でも入手できるのはNTTのハローページくらいでしょう。

しかし、これは単なる電話帳です。しかも、個人情報保護に敏感な昨今ではハローページの掲載数は激減しています。また、防犯上の理由から見知らぬ電話番号からの電話には応答しない人も増えています。よって、今の時代これを営業リストとして活用するには大きな疑問符が残ります。

一方、法人保険営業なら「法人開拓リスト」が用意に手に入ります。NTTのiタウンページは営業リストとして誰でも無料活用できます。またあるいは、次のような市販の営業リストを購入すればiタウンページの非掲載リストにもアプローチできますし、業種やエリアを絞った法人開拓も可能になるのです。

 保険営業マンのための売れる営業リストシリーズ

さらに、個人と違って、法人は事業者情報を公開しておりますので、市販の営業リストを活用すれば、〒/住所や電話番号、FAX番号、メールアドレス、URLも入手できます。飛び込みやテレアポはもちろん、ダイレクトメールやFAXDM、メールDMなど様々な営業手法でアプローチすることもできるわけです。

理由#2. 法人(社長)のニーズは限定的である

伝説的な保険営業マンのフランク・ベドガー(著書『私はどうして販売外交に成功したか』)はセールス成功の秘訣を“人の欲するものを発見し手に入れる助けをすることである”と言っています。

この点において、個人保険では“欲するもの”が見込客によって千差万別です。そのニーズがどこにあるのか。年齢も性別も違う。職業も収入も違う。家族構成もライフプランも違う。「掛け捨てはイヤ」など好みの問題もあります。それこそ個人保険には見込客の数だけニーズが存在します。

一方、法人保険では“欲するもの”が明確です。言うまでもなく、法人の目的は利益を追求することです。その利益を少しでも増やすために、社長は日々アタマを悩ませています。それゆえ、どのような業種・業界の社長であっても、その興味と関心は共通のトピックで占有されているのです。

具体的には、たいていの社長の興味や関心は次のトピックに集約されています。とりわけ、「売上アップ」と「経費削減」は業種を問わず、社長を悩ませている共通の経営課題になります。

  • 売上アップ
  • 経費削減
  • 資金調達(業種による)
  • その他(人材採用・教育など)

保険営業トップアプローチの秘訣~なぜ社長に話を聞いてもらえないのか?

保険営業で法人開拓を成功させる3つのポイント

以上2つの理由から新規開拓においては法人保険に大きなアドバンテージがあります。すなわち、営業リストの入手も容易、ニーズも明確という、法人保険営業は個人保険営業と比べたら恵まれた状態です。この状態からいかに法人開拓していくか。保険営業マンが考えるべきは次の3点です。

  1. ポイント#1.ターゲット(誰に?)
  2. ポイント#2.提案プラン(何を?)
  3. ポイント#3.アプローチ方法(どうやって?)

ポイント#1. ターゲットを絞り込む

多くの保険営業マンがターゲットを絞り込まず、可能性のあるすべての法人に保険を売ろうとします。ターゲットを絞り込むと、見込客が少なくなると考えるからでしょう。しかし、事実は逆です。ターゲットを絞り込むことで、より多くの見込客を獲得できるのです。大勢の人混みの中で赤い帽子を被った人は「どちらの呼び掛けに反応するか?」を考えてみてください:

  1. そこのあなた!
  2. そこの赤い帽子を被ったあなた!

つまり、、ターゲットを絞り込むと、不特定多数の中から“特定の誰か”を探す際にピンポイントで刺さるようになるのです。ビジネスは誰かの悩みや問題を解決するために存在します。しかし、万人向けの商品・サービスはありません。その商品・サービスが解決できるのは“特定の誰か”の悩みや問題だけだからです。

それは「保険」という商品でも同じです。にもかかわらず、ターゲットを絞り込まずにいる。それでは“特定の誰か”を振り向かせることができないばかりか、時間とコストの大きなムダも生み出します。

法人開拓のセグメント(例)

保険営業に当てはめてみましょう。法人開拓ではどのようなターゲットの絞り込みが考えられるでしょうか。例えば、ターゲットにする法人を次のセグメントで絞り込むことが考えられるでしょう。

  • 年齢(社長) … 例)50歳以上の社長
  • 設立日 … 例)法人設立3年以内
  • 業種 / 業態 … 例)業種:建設業 / 業態:小売業 コンビニエンスストア
  • 従業員数 … 例)従業員数10名以下
  • 所在地 … 例)神奈川県茅ヶ崎市内
  • 所属団体 … 例)茅ヶ崎市商工会議所

ポイント#2. ニーズを満たした提案プランを用意する

先述のとおり、法人のニーズは「売上アップ」「経費削減」「資金調達」などに集約されます。従って、保険営業の法人開拓ではこれらのニーズのいずれかを満たした提案プランでなければ成功するのは難しいと考えてください。典型的なNGパターンは「保険」という商品を持ち出してアプローチすることです。

例えば、「社長、保険を見直しませんか?」などとアプローチしても、うまくいかないのはご存知でしょう。うまくいかない理由は社長が「保険」に1ミリの興味もないからです。そこでどうするか。提案内容をニーズを満たすように作り変えるのです。そのような提案プランにするには社長に“保険を売る”という視点ではなくて、社長の“問題の解決策を売る”という視点を持つことです。

“保険を売る”という視点     “問題の解決策を売る”という視点 

ニーズを満たした提案プラン(例)

例えば、「終身保険」です。これを保険に興味も関心もない社長に“終身保険”として売るのは至難の業です。ところが、です。同じ“終身保険”でも、例えば、社会保険料の重い負担で悩んでいる社長に対して、【社会保険料削減ツール】として売る場合はどうか。またあるいは、多額の役員借入金を計上していてその返済に困っている社長に対して【役員借入金解消ツール】として売る場合はどうか。こういう提案プランであれば、「保険」に興味も関心もなくても、耳を傾けてくれる社長が大勢いるでしょう。

ポイント#3. 効率的なアプローチ方法を採用する

保険営業に限らず、営業効率を上げるのは簡単です。売上に直結する活動にだけ時間を割く。これだけです。保険営業の世界では多くの保険営業マンが飛び込み訪問やテレアポで新規開拓しています。しかし、飛び込み訪問やテレアポでは、次のどちらに割く時間が多いのかというと、

売上につながりそうな「見込客」 vs 売上にはつながらない「非見込客

圧倒的に「非見込客」に割く時間が多いわけです。飛び込み訪問もテレアポも不特定多数のターゲットから総当たり的に見込客を探すことになるからです。その結果、営業活動の大半を“売上につながらない活動”に費やしてしまうのです。これでは保険営業の営業効率は一向に改善されません。

効果的なアプローチ方法(例)

そこで、どうするか。最良の方法は見込客から“手を挙げてもらう”ことです。そうやって売上につながりそうな見込客だけを集めることができれば、おのずと営業効率は飛躍していくからです。以下に挙げるのは保険営業の法人開拓において営業効率を飛躍させるアプローチ方法です。これらを使って見込客から“手を挙げてもらう”ことで「非見込客」に割く時間を大幅に削減することができるでしょう。

  • DM(ダイレクトメール)*テレマーケティングと併用すると効果大
  • FAXDM
  • メールDM
  • ランディングページ(見込客獲得専用サイト)*メールDMと併用すると効果大

いずれも「①手っ取り早い」「②成果をコントロールできる」「③すぐに成果が出る」と三拍子揃った集客手段です。ぜひあなたのセールスにも採り入れてください。

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この記事のまとめ

保険営業に限らず、セールスでもっとも重要なのは“人の欲するものを発見し手に入れる助けをすること”です。この点において法人の“欲するもの”は「売上アップ」か「経費削減」だと分かっています。この2つは法人である以上、いつでも、どんな会社でも、誰が社長でも、“欲するもの”です。

ならば、あなたがやるべきは以下の3つのポイントを踏まえて「社長、ここに欲しいものがありますよ!」と教えてあげるだけ。ゆえに、保険営業では法人開拓の方が個人客開拓よりも簡単なのです。

  1. ポイント#1.ターゲット(誰に?)
  2. ポイント#2.提案プラン(何を?)
  3. ポイント#3.アプローチ方法(どうやって?)

これまで法人開拓に苦手意識を持っていた方、これまで法人開拓に取り組まれていなかった方、ぜひ今回の記事を参考にしてください。繰り返しますが、法人保険の新規開拓は個人保険より簡単です。