なぜ多くの保険営業マンが新規開拓で苦労するのか?
実は、この原因は明白です。そして、解決策もシンプルです。結局、【ハウスリスト】の絶対数が不足しているのが原因です。それゆえ【ハウスリスト】を増やせば、この問題も解決します。
最初に「言葉」を定義しておきます。リストには大きく3つあります。【白地リスト】とはこれからアプローチする外部リストのこと。【ハウスリスト】とはアプローチした結果、見込客からレスポンスのあった見込客リストのこと。【顧客リスト】とは【ハウスリスト】の中から成約した既存客リストのことです。
- 白地リスト … 外部リスト(電話帳・市販リストなど)
- ハウスリスト … 見込客リスト(過去の資料請求者など)
- 顧客リスト … 既存客リスト(生保・損保の既契約者)
それぞれを時系列で表すと、このような関係になります。
当然、あなたのゴールは【顧客リスト】を作ることです。しかし、その前のプロセスで【白地リスト】から【ハウスリスト】を作らねばなりません。あなたを知らない【白地リスト】にアプローチして、「即決で保険が売れた!」なんてことはあり得ないからです。それが法人保険なら尚更です。
保険営業におけるハウスリストの重要性
話を戻しましょう。保険営業における新規開拓の苦労は【ハウスリスト】を増やすことで解消されます。例えば、あなたが今月の営業成績が振るわなかったとしましょう。ここで何とかしないと、来月以降の営業成績に影響を及ぼします。そんなとき、どうするか。【ハウスリスト】があれば、いかようにも“打ち手”があるわけです。具体的には、ダイレクトメールやメールDMなどで、
- 無料小冊子/DVDをオファーしてみる
- 無料セミナー/勉強会をオファーしてみる
- 無料診断をオファーしてみる
などがそうです。もしあなたが【ハウスリスト】のメールアドレスまで集めていたなら、実行はメール1本流すだけ。コスト0円。いつでも何度でも使える集客方法です。それで毎回、早ければ数分後に見込客からレスポンスが返って来ます。これほど費用対効果の高い集客方法が他にあるでしょうか!
ハウスリストにメールDMを配信して集客した結果〈2017年11月実施〉
当然、ここでの集客数は【ハウスリスト】の数に比例します。だから、保険営業で大量に集客したければ、その前段階で、大量に【ハウスリスト】を集めることが重要なのです。
ハウスリストの集め方
ならば、【ハウスリスト】をどうやって集めればいいのか。重要なのは“見込客から手を挙げてもらう”ことです。見込客からあなたのオファー(提案)に「興味がある」という意思表示をしてもらう。これが質の高い【ハウスリスト】を集めるポイントです。
見込客の集客数を底上げできる3つの集客オファー
見込客から手を挙げてもらう方法でポピュラーなのが「無料小冊子」や「無料レポート」をプレゼントすること。あなたの周りにもこれらを集客オファーにしているライバルが大勢いるはずです。
ここで重要なのが“似たような集客オファーが出回ると見込客の反応は下がってくる”という事実です。このような状況で再び見込客の反応を底上げするにはライバルたちとは別の方向に進む必要があります。そこで、保険営業マンにおすすめなのが次の3つです。
1. 無料小冊子+解説DVDを使った集客オファー
無料小冊子と解説DVDをセットで集客オファーにする方法です。「無料小冊子」や「無料レポート」を集客オファーにしている同業他社も大勢います。一方、小冊子+解説DVDという集客オファーは圧倒的に少数派です。「小冊子よりDVDの方が価値が高い」と多くの見込客は感じます。結局、新規開拓では“より魅力的なオファー”を打ち出した方に見込客は流れていきます。
2. 無料実務キットを使った集客オファー
無料実務キットとは社内規程や計算ソフトなど特定業務で使用されるひな形やツールを集めたキットのことです。例えば、当サイトでは『退職税額計算ソフト』を無料公開しています。これを「役員退職金慰労規程サンプル」とセットにして集客オファーにします。また、『旅費規程サンプル』も無料公開しています。これを「解説レポート」とセットにして集客オファーにする。バリエーションはいろいろ考えられます。実はこうした実務キットは見込客に高い人気があるのです。
3. 無料診断を使った集客オファー
無料診断とは見込客が抱える悩みや問題の解決策を事前診断してあげる集客オファーです。例えば、弊社では『社会保険料劇的削減プラン』という法人保険販売ノウハウの実務教材を提供しているのですが、その購入者であれば次のように導入前と導入後という“ビフォー・アフター形式”で「いくら社会保険料を削減できるのか?」を見込客に一目瞭然のフォーマットにして提示してあげられます。
無料診断という集客オファーは大きな武器になります。【無料診断→診断報告→保険提案】という合理的かつ高確率な販売モデルを構築できるからです。あなたのビジネスに照らして、“ビフォー・アフター形式”で事前診断できるサービスがあれば、ぜひそれを集客オファーにしてください。
ハウスリストを集める方法
集客オファーが決まったら【白地リスト】に向けて告知します。方法は大きく2つあります。ひとつは「オフライン」で集める方法。もうひとつは「オンライン」で集める方法です。具体的には、
オフライン
- ダイレクトメール
- FAXDM
- 広告
- チラシ(ポスティング)
- 名刺交換
オンライン
- ホームページ
- ブログ
- メールDM
- SNS(Facebookなど)
- 広告(AdWordsなど)
などの手段を使って【ハウスリスト】を集めていきます。とりわけ、FAXDMは法人の新規開拓においてもっともコスト効率の高い方法の1つといえます。その理由は大きく3つあります。
- FAXDMは開封率100%である
- 他の方法と比べてコストが安い(1通@8円程度)
- 他の方法と比べてカンタン(A4原稿のみでOK)
うまくすればレスポンス率1%程度で【ハウスリスト】を集めることも可能です。レスポンス率0.5%でも1万件送信すれば50件の【ハウスリスト】が集まります。FAX送信に8万円のコストがかかりますが、それで1件でも法人保険が成約すれば十分な投資効果があるはずです。
この記事のまとめ
多くの保険営業マンは営業活動の中で【ハウスリスト】を集めることをおざなりにしています。その結果、飛び込みやテレアポなどして「新規開拓に苦労する…」という悪循環に陥っています。
あなたの周りにいる“トップ営業マン”を思い浮かべてみてください。新規開拓で飛び込みやテレアポをしているトップ営業マンはいないのではないでしょうか。それはなぜか。すべからくトップ営業マンは【ハウスリスト】というビジネス上の「資産」を持っているからです。長期の「戦略」と短期の「業績」とのバランスを考えながら、ぜひあなたもその「資産」を構築してください。