今回は自営業者(個人事業主)が国民健康保険料を削減する5つの方法をご紹介します。ご存知でしょうが、日本は「国民皆保険制度」ですので、生活保護を受けている人などを除いて、原則的にはいずれかの医療保険制度に加入することになっています。
この医療保険制度のうち、「健康保険」「健康保険組合」「共済組合」は会社員(会社役員含む)や公務員等などが加入する医療保険制度になります。「後期高齢者医療」は75歳以上の方及び65歳から74歳までの一定の障害認定を受けた方が加入する医療保険制度になります。
一方、それ以外の人たちが加入する医療保険制度が「国民健康保険」です。「国民健康保険」には次のような人たちが加入しています。
- 個人事業主・農業・漁業従事者
- 専業主婦(専業主夫)・学生・未成年者
- 無職者
- 職場の健康保険に加入していない非正規労働者(パート・アルバイト等)
- 退職者(「健康保険」「健康保険組合」「共済組合」を脱退した人)
- 外国人登録をしていて日本に1年以上滞在する外国人
ご覧のとおり、「国民健康保険」には被扶養者という概念はありません。従って、一人ひとりが被保険者になり、大人や子どもの区別もありません。ただし、義務教育就学前(小学校入学前)児童や70歳以上の方は医療費の負担割合が異なります。
さて、この「国民健康保険」ですが、ここ数年ものすごい勢いで保険料が値上げされています。そして、このことが今、自営業者(個人事業主)にとっての大きな悩みのタネになっているのです…
国民健康保険料の賦課限度額の推移
かつて国民健康保険料の計算方法は各種の所得控除をした後の所得から保険料を算出する「住民税方式」でした。ところが、平成25年にその計算方法が「所得方式」(旧ただし書き方式)に変わりました。端的にいうと、所得から控除できるのは“基礎控除33万円のみ”になってしまったのです。この改正によって当然、国民健康保険料は跳ね上がりました。所得控除の項目が激減したからです。
所得 - 各種控除 = 保険料算出
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所得 - 基礎控除33万円のみ = 保険料算出
まだあります。国民健康保険料には賦課上限が決まっています。これまでその賦課上限は89万円でしたが、平成30年になって賦課上限は93万円に引き上げられました。そして、つい先日の話です。平成31年4月になって賦課上限が97万円に引き上げられたのです。次を見れば、ここ数年の間に、いかに国民健康保険料が高騰しているかお分かりいただけるでしょう。
年度 | 医療分+支援分 | 介護分 | 賦課限度額 |
平成25年 | 65万円 | 12万円 | 77万円 |
平成27年 | 69万円 | 16万円 | 85万円 |
平成29年 | 73万円 | 16万円 | 89万円 |
平成30年 | 77万円 | 16万円 | 93万円 |
平成31年 | 80万円 | 17万円 | 97万円 |
こうした背景を受けて今、多くの個人事業主が国民健康保険料の負担で悩んでいます。そこで、今回は保険営業マンが知っておくべき自営業者の国民健康保険料を削減する5つの方法をご紹介します。あなたの営業先で国民健康保険料の重い負担で苦しんでいる自営業者がいたら、ぜひ教えてあげてください。
国民健康保険料を削減する5つの方法
先述のとおり、国民健康保険料の計算で所得から控除できるのは“基礎控除33万円のみ”です。それゆえ、どうしても自営業者の国民健康保険料は高額になりがちなのですが、それでも保険料を削減する方法はあります。それが、次の5つの方法です。
方法1|国民健康保険組合に加入する
自営業者は国民健康保険組合に加入することで保険料を削減できる可能性があります。国民健康保険が自治体(平成30度から都道府県単位に変更)毎の制度なのに対し、国民健康保険組合は同じ事業や業務に従事している人たちで構成される健康保険です。
では、なぜ国民健康保険組合では保険料を削減できる可能性があるのか?
国民健康保険の保険料は収入(所得)に比例して高くなりますが、国民健康保険組合の保険料は収入(所得)に関係なく固定の場合があるからです。
現在、国民健康保険組合は全国に164組合(建設業32組合、医師・歯科医師・薬剤師92組合、その他40組合)あります。加入条件は組合毎に異なりますが、該当しそうな国民健康保険組合がある場合は保険料を確認してみることで、安くなるかどうかが分かります。
方法2|世帯合併する
先述のとおり、国民健康保険料には賦課上限額が決められています。そこで、二世帯住宅などで世帯を一緒にできる場合などは次の理由により世帯合併することで、保険料を大幅削減できる可能性があるのです。
- 平等割(世帯単位にかかる保険料)を削減できる
- 世帯収入が賦課上限額に達している場合は保険料を削減できる
世帯合併とは?
世帯合併とは、同一住所で、生計も共通なので、他の既存世帯に入り、1つの世帯を構成するということです。これとは逆に、同じ家に住んでいても、それぞれの生計が別々であれば、別世帯として各人が世帯主になれます。これを世帯分離といいます。
方法3|クレジットカードで保険料を納付する
これは保険料削減というより、“オトク”に加入する方法になります。自治体によっては国民健康保険料をクレジットカードで納付できるところがあります。そのような自治体では保険料をクレジットカードで納付することで、次の2つのメリットを享受できます。
- ポイント・マイルがたまる
- リボ払い・分割ができる
保険料をクレジットカードで支払うには?
保険料をクレジットカードで支払う方法には大きく2つのパターンがあります。ひとつは「YAHOO!公共料金」を利用するパターン。もうひとつは「nanaco」「WAON」というったプリペイド式電子マネーを利用するパターンです。前者はクレジットカードを登録するだけで支払うことができます。後者はプリペイド式電子マネーにクレジットカードでチャージしてコンビニ等から支払うことができます。
方法4|経営セーフティ共済に加入する
自営業者は「経営セーフティ共済」(中小企業倒産防止共済制度)に加入することで、国民健康保険料を削減できます。ポイントは掛け金が「全額必要経費」になるという点です。そのため自営業者の所得を圧縮し、保険料の削減効果があるわけです。次の表をご覧ください。
項目 | 必要経費 | 所得控除 |
所得税 | ○ | ○ |
住民税 | ○ | ○ |
事業税 | ○ | × |
国民健康保険料 | ○ | × |
このように「経営セーフティ共済」(中小企業倒産防止共済制度)の掛け金は「全額必要経費」になりますので、自営業者なら国民健康保険・所得税・住民税・事業税を引き下げる効果があるわけです。(※一方、同じ官製共済でも小規模企業共済・国民年金基金・個人型確定拠出年金は所得控除の対象ですから国民健康保険料の引き下げ効果はありません)
方法5|国民健康保険料劇的削減スキームを導入する
最後にご紹介するのは保険営業マンのあなたにぜひとも身に着けてもらいたい方法です。『国民健康保険料劇的削減スキーム』とは、個人事業主の保険料を最大104.9万円削減して、高確率で生命保険を販売できる、弊社が提唱する「実務ノウハウ」のことです。
本スキームは「この削減分で保険を提案しましょう!」という単純なものではありません。本スキームを導入すると、見込客はイヤでもその延長線上で生命保険の加入を考えるようになるのです。なぜって、生命保険に加入した方が見込客は断然有利にお金を残せるからです。そのカラクリを知りたい保険営業マンは以下をご確認ください。自営業者から保険契約を獲得する具体的手順をご紹介します。
まとめ
以上、国民健康保険料を削減する5つの方法でした。中小企業庁によると我が国の小規模事業者の約95%が自営業者(個人事業主)とされています。その数、全国2,064,921事業者です。そして、その大多数の自営業者は度重なる保険料のアップと現在の重い保険料負担で悩んでいます。
そんな悩める自営業者に今回ご紹介した国民健康保険料を削減する5つの方法を教えてあげてください。5つの方法のうち1つでも該当すればかなりの保険料削減につながるはずです。とりわけ、保険営業マンのあなたには『国民健康保険料劇的削減スキーム』をぜひマスターして欲しいと思います。本スキームをマスターすれば、全国2,064,921事業者の自営業者があなたの有望なターゲットになるからです。ご興味を持っていただいたなら、以下でその詳細をご確認ください。