保険営業マンが知っておきたい!連帯保証債務(経営者保証)の注意点

保険営業マンが知っておきたい!連帯保証債務(経営者保障)の注意点

中小企業の8割以上が自社借入に対して“連帯保証”を行っているといわれています。中小企業が金融機関から融資を受ける場合は必ずといっていいほど代表者(経営者)の個人保証を求めるからです。「連帯保証債務」とは会社が借入金を返済できなくなったとき社長個人が返済の義務を負うことですが、実はそれ以外にも知っておくべきことがあります。それは、「連帯保証債務」が「役員借入金」と並んで、後になって中小企業に“とても厄介な問題”を引き起こす、ということです。





中小企業における「連帯保証債務」の問題点

では、「連帯保証債務」の何が問題なのか。それは、社長が亡くなると、相続人(社長の遺族)に連帯保証人の地位が引き継がれてしまうからです。つまり、「連帯保証債務」は相続されてしまうのです。「連帯保証債務」は各相続人がそれぞれの法定相続分の範囲で負うことになります。相続財産の中で債務(借金)については遺産分割協議で特定の誰かに帰属させることはできず、法定相続分に基づいて分割帰属することになるからです。例を挙げて説明しましょう。

  • 被相続人:父(会社経営者)
  • 法定相続人:配偶者、長男、長女(計3人)
  • 法定相続分:配偶者 1/2、長男・長女それぞれ 1/4ずつ
  • 法人名義の借入:1億円(父が連帯保証)

このケースでは連帯保証人としての責任は、妻5,000万円、長男2,500万円、次男2,500万円の範囲で相続されます。要は、会社が借金を返せなくなったら、それぞれ法定相続分に応じた範囲で債権者(金融機関)から返済を求められるわけです。(※とはいえ、実際には債権者=金融機関は会社の新代表者に連帯保証人になるよう求めてくるケースが多い)仮に、相続人(配偶者・長男・長女)が父から「連帯保証債務」について知らされていなければ、まさに“寝耳に水”の事態でしょう。

信用保証協会付き融資のよくある誤解

稀に、社長の中には「オレは信用保証協会付き融資だから大丈夫!」という方もいらっしゃいますが、これは勘違いです。信用保証協会はその会社が返済できなくなったとき銀行に対して「代位弁済」してくれるだけです。その後、会社は信用保証協会に対して弁済義務を負うことになるからです。つまり、「連帯保証債務」の主体が銀行から信用保証協会に変わるだけで、相続発生時の問題は解決されないままなのです。

経営者保証に関するガイドライン

社長には後継者にしたい長男がいる。しかし、社長には金融機関からの「連帯保証債務」が2億円ある。会社は社長が引退するとある程度の業績低迷は免れない。さて、このような状態で長男はどう感じるでしょうか。おそらく事業承継することに二の足を踏むのではないでしょうか。

このような現状を鑑みて、円滑な事業承継のためにも、全国銀行協会と日本商工会議所が経営者保証に依存しない融資を促進すべく「経営者保証に関するガイドライン」を策定し、国もその取り組みを後押ししています。ですが、率直に言って、「超優良企業でなければ経営者保証を外してもらえない」というのが実情でしょう。実際、中小企業庁が公表している「代表者交代時の保証徴求割合の推移」を見ると、民間金融機関による代表者交代時における「保証なし」の割合は2021年上期わずか8.9%にすぎません。

経営者保証を不要とする融資の3条件

ちなみに、ガイドラインによると、経営者保証を不要とする融資を受ける条件は大きく3つあります。これらの条件を見ると、中小零細企業にとってはなかなかハードルが高いと分かるでしょう。

① 法人と社長との関係が明確である

中小・零細企業では会社と社長の財布が一体化しているケースが少なくありません。資金繰りが困ったときは社長が会社に資金を注入する(役員借入金)こともあるでしょうし、逆に社長が会社から資金を借りること(役員貸付金)もあります。また交際費や車両費、雑費も公私混同しているケースもあります。経営者保証に関するガイドラインではそのあたりをきちんと明確にし、管理できていることが求められます。

② 財務基盤が強固である

経営者保証を外すからには強い財務基盤であることが求められます。これも貸す側(金融機関)にしてみれば当然でしょう。返済能力に不安が残るから連帯保証を求めるわけです。例えば、ガイドラインでは「自己資本比率20%以上」「総資本事業利益率10%以上」「インタレスト・カバレッジ・レシオ(債務返済能力)2.0倍以上」など求められる財務上の数値基準が示されています。

③ 経営の透明性の確保している(財務状況の把握・情報の開示)

社長自身が自社の過去及び現在の状況を把握していることは当然ですが、それに加え、金融機関の求めに応じて自社の財務状況を適時開示できるようにする必要があります。具体的には毎月「試算表」を作成している。「資金繰り表」を作成している。「事業計画書」を作成している、などがそうです。

要するに、です。ガイドラインはあっても、実態としてそのガイドラインの基準を満たせる中小零細企業はそう多くない、ということです。その証左が民間金融機関による代表者交代時における「保証なし」の割合はわずか8.9%である、という数字に表れているといえるでしょう。このことは依然として、中小企業において「連帯保証債務」の問題は解決されていないことを意味します。

この記事のまとめ

たしかに、明らかに会社が債務超過の状態であれば、会社を廃業して「相続放棄」という選択肢もあるでしょう。しかし、そうでない場合は取引先や従業員のこともあり、そう簡単には廃業できないケースが多々あります。ましてや会社の業績に何の問題もない場合はなおさらです。

とはいえ、後継者が社長の「子」であっても連帯保証人を引き継ぎたくはないのが本音です。まして、第三者が後継者なら金融機関も後継者本人も連帯保証人の名義変更に応じる可能性は低いでしょう。

ならば、どうすればいいのか?
そもそも「連帯保証債務」が相続されることを知らない社長も稀にいます。また、信用保証協会付き融資を誤解している社長もいます。そういう社長にはまず問題を認識してもらうことが重要です。そのうえで、社長に万一が起きたとき、会社の借入は会社で返済できるようにすることです。

それこそ「生命保険」の出番でしょう。「連帯保証債務」は会社に借入金があるから必要なのであって、借入金がなければ金融機関から連帯保証人を求められることはありません。そのため社長に万が一のことがあった場合に、会社に「連帯保証債務」をカバーできる保険金を原資とする現金があり、その現金で既存の借入金を返済することができれば万事ノープロブレムになるからです。

さて、「連帯保証債務」と並んで、後になって中小企業に“とても厄介な問題”を引き起こす「債務」がもうひとつあります。それが、社長が会社に貸し付けた金銭、いわゆる「役員借入金」です。これもまた「連帯保証債務」と同様、相続財産になります。しかも、会社に返済能力がなくても、決算書上の額面評価で相続税の課税対象になってしまいます。つまり、価値のない相続財産に税金がかかるわけで、残された社長の遺族(相続人)は“相続税の払い損”になるケースが往々にあるわけです。

しかし、この問題を「生命保険」を使って一瞬で解決できる方法があります。それが、以下で紹介する『役員借入金解消プラン』です。ご興味の成る方はぜひ以下をチェックしてみてください。

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