今回は成約率アップに貢献する「自己紹介シート」の作り方を解説します。保険営業の世界ではよく保険を売る前に「自分を売り込め!」と言われます。しかし、そう言われても「いったい自分の何を、どうやって売り込めばいいのか?」と途方に暮れている保険営業マンも大勢いるのではないでしょうか。
また、保険営業マンの中には口下手な人もいます。自分を売り込むことに照れを感じる人もいるでしょう。そうでなくとも、的外れな自己紹介をして逆効果になるケースだって考えられます。そこで、「自己紹介シート」の出番です。本記事で紹介する方法で「自己紹介シート」を作って自分を売り込むのです。
「自己紹介シート」のメリットは“無言”でも効果的にあなたをアピールできる点です。さらに、「自己紹介シート」は“ツール”ですから、様々な営業シーンで活用できます。例えば、
- 新規開拓の営業ツールとして
- ダイレクトメールの同封資料として
- セミナー / 勉強会の配布資料として
…など、工夫次第でその使い方は広がります。
そんな保険営業の成約率アップに貢献する「自己紹介シート」の作り方をテンプレートとともに解説していきます。ここで解説するポイントを踏まえて、あなたも「自己紹介シート」を作ってみてください。
社長に保険を売る方法
なぜ保険営業では自己紹介シートが有効なのか?
例えば、ようやく社長にアポイントが取れて、今日が初回訪問というシーンです。社長に保険を売るには“信頼関係”を構築する必要がありますよね。どこの誰かもわからない相手から高額保険に加入する社長などいないからです。そこで、まず初回訪問では自己紹介から入るわけですが、ここで問題が発生します。
名刺を出して「はじめまして、××保険事務所の××です」とやっても、それで覚えてもらえるのは名前と事務所名(会社名)くらいだということです。そうかといって、「私はこういうものでして…」と保険営業マンの自己紹介に興味を持って耳を傾けてくれる奇特な社長などそういないでしょう。このように保険営業では何とかして社長との距離を縮めたいのに、その“きっかけ”が掴めないことがよくあります。
ならば、作戦を変更しましょう。別にその場で「あなた」を知ってもらう必要はありません。次回の訪問までに「あなた」を知ってくれて、社長との距離が縮まってさえいればいいのです。
その作戦を成功させる“強い味方”なってくれるのが「自己紹介シート」です。商品チラシはゴミ箱に直行しがちですが、そこに個人の写真が掲載されていたり、プロフィールが書かれていると、つい手に取ってしまうのが“人の性”というもの。それゆえ、「自己紹介シート」は高い確率で読んでもらえるのです。
成約率アップに貢献する!自己紹介シートの作り方
とはいえ、とにかく「自己紹介シート」を作って渡せばいいと考えるのは大間違いです。そこには押さえておくべき記載内容があります。このポイントを外した「自己紹介シート」を作っても、「あなた」を効果的に売り込むことはできず、保険営業の成約率アップも期待できないので注意してください。
保険営業の成約率アップに貢献する「自己紹介シート」にするには記載すべき内容があります。以下、成約率アップに貢献する「自己紹介シート」に記載すべき必須4項目です。
必須項目#1.自己開示部分
営業研修なんかでは「お客様との間にラポールを築け!」とよく教えています。ラポールとは相手との間にある警戒心をといて信頼関係を作ることの意味ですが、このラポールを構築するのに一番手っ取り早い方法が「自己開示」です。要は、「自己紹介シート」にあなたのプライベート情報を掲載するのです。
例えば、次のような情報です。このように自己開示すると、それを見た相手はあなたに“親近感”を持つようになります。そこに自分との共通項(出身地や趣味など)があればなおさらです。そうして自己開示された相手はプライベート情報を見て「この人は何となく信頼できそうだ」と思うようになるのです。
- 生年月日
- 出身地
- 出身校
- 血液型
- 趣味
- 家族構成
…など、あなたのプライベート情報を記載することで社長との「距離」を縮めることができます。
顔写真について
顔写真は自己開示の基本です。「自己紹介シート」には顔写真を必ず掲載するようにしましょう。顔写真が有るのと無いのとでは、まったく印象が違ってきます。人は見た目が9割ともいわれます。できればプロが撮影した写真をおすすめします。
経営努力を必要としない利益アップの方法、お教えします。
はじめまして、社長専門ファイナンシャルアドバイザー、サンプル太郎です。私どもでは会社と社長の手元に残るキャッシュを最大化するコンサルティングを得意としており、これまで××市内で××社の会社様のお手伝いをしてまいりました。今度はぜひ御社のお役にも立ちたいと考えております。
さて、あなたもご承知のとおり、今はどこの業種・業界でも、厳しい経営環境の中で会社経営を続けなければいけない時代です。私も経営者です。そうした経営努力の難しさや苦労は痛いほど分かります。そして、その努力の成果が一朝一夕では結実しないことも肌身に染みています。「時間」も必要でしょう。「投資」も必要でしょう。もちろん、「努力」も必要でしょう。
ところが、です。実はそうした経営努力とは比べようもないほど、簡単で確実な「利益アップ」の方法があるのです。 いや、そもそも比べること自体が間違っていっています。なぜなら、その方法を実行するのに、「時間」も「投資」も 「努力」さえも必要ないからです。
単刀直入に申し上げましょう。その方法とは私どものサービスをご利用いただくことです。私どものサービスとは『会社と社長にキャッシュが残る仕組み』の構築を実行援助すること。その仕組みはあなたがたったひと言、“とりあえず”とおっしゃってくださるだけで実現できるのです。
まずはその第一歩として、私どもの『社会保険料削減コンサルティング』をご利用ください。『社会保険料劇的削減コンサルティング』は「社会保険料の重い負担を何とかしたい…」と苦しむ経営者のために開発したものです。私どもが提供する『社会保険料劇的削減コンサルィング』で、御社に重くのしかかる社会保険料を「ガツン!」と削減するお手伝いをいたします。
こんな感じで「いかにあなたが社長のお役に立てるのか?」を伝えるわけです。とはいえ、文章を書くのが苦手だったり、自分を効果的に売り込む文章の書き方がわからないという方もいることでしょう。そんな方に“とっておきの方法”をお教えします。ズバリ、FAQ(よくある質問)方式で書いてしまうのです。
FAQ(よくある質問)方式で自己PRを書く
要は、自分で自分に質問をして、それに回答するスタイルで自己PRを書いてしまうのです。この方法のメリットは一問一答形式なので文章構成を考えずに済むこと。それに文章力も大して必要とされないことにあります。にもかかわらず、質問項目が適切なら“効果的に自分を売り込める”のです。
自己PRで訴求する点は「あなたなら私の問題や悩みを解決してくれる」と社長に思わせることです。従って、ここでの質問は「どうすれば社長にそう思ってもらえるのか?」を考えたものにします。例えば、次のような質問を自分で用意して、それらに順番に(A1)~(A10)と回答してください。
- Q1.どのような問題を解決できるのか?
- Q2.なぜこの仕事を始めたのか?
- Q3.現在どんな想いで仕事をしているか?
- Q4.仕事上一番うれしかったことは?
- Q5.逆に、一番悲しかったことは?
- Q6.得意分野は?
- Q7.保有資格は?
- Q8.これまでの実績は?
- Q9.お客様はあなたをどう評価しているか?
- Q10.あなたに仕事を依頼するには?
この方法なら質問に対する回答を考えるだけなので、文章を書くのが苦手という方や自分を売り込む自己PRの書き方がわからない方でもハードルがグンと下がるのではないでしょうか。
必須項目#3.事務所情報
ここには事務所情報(会社概要)を記載します。事務所名(会社名)・名前・肩書き・所在地・電話番号・FAX番号・URL・メールアドレス・SNSなどの基本情報です。その際、「あなたが社長に貢献できることのリスト」として、業務内容一覧も忘れずに記載しておきましょう。
必須項目#4.連絡先
最後にあなたが連絡してほしい手段を記載します。その際、すぐに連絡が取れる手段といつでも連絡が取れる手段の2つを記載しておきましょう。例えば、すぐに連絡が取れる手段として「携帯番号」を、いつでも連絡が取れる手段として「メールアドレス」を記載する、という具合です。
4つの必須項目を考えたら、次は実際に「自己紹介シート」を形にします。右のテンプレートを参考にWORDかパワーポイントで作っていきます。
フォーマットは自由ですが、視認性とコストの点で「A4サイズ両面カラー」で作るのがおススメです。
その際、完成した「自己紹介シート」を簡単に捨てられないようにする、ちょっとしたアイデアがあります。次の2つを工夫してみてください。
- 用紙を「厚紙」にする
- ラミネート加工を施す
こうすると、折り曲げにくく、汚れず、保存性の高い「自己紹介シート」になります。その結果、「自己紹介シート」をいつまでも手元に置いてもらえる確率も高まるわけです。ぜひお試しください。
この記事のまとめ
保険営業マンは取扱商品でライバルとの“違い”を作り出せない職業です。同じ保険なら誰から加入しても保険料は同じだからです。そのような状況でライバルとの“違い”を生み出すには「あなた」を商品にして売り込む以外に方法はありません。「自己紹介シート」はそのための強力な武器です。
なにしろ、無言で「あなた」を効果的に売り込んでくれるのです。いや、むしろ、口頭で自己紹介するよりも手に取ってじっくり読むことができる分、それを読んだ社長に大きなインパクトをもたらします。
ここでご紹介した方法を参考に作ってもらえれば、「自己紹介シート」は営業活動の様々な場面でその威力を発揮してくれる頼もしい“万能ツール”になってくれるはずです。ぜひ営業現場で活用してください。